2012年11月19日月曜日

政令指定都市の広域避難場所の数を比較してみました

広域避難場所とは

2011年3月11日の東日本大震災の後に、「我が家の避難場所はどこだろう?」と考えた方もいらっしゃると思います。
日本では小規模の広場を「一時(いっとき)避難場所」と定めて、一時的な避難場所にしております。
震災等の規模が大きい場合には、一時避難場所から「広域避難場所」に避難します。



広域避難場所についての京都市の見解

http://www.city.kyoto.lg.jp/gyozai/page/0000123773.html

広域避難場所とは
地震に伴う大火災による二次災害の危険から,地域住民の生命の安全を確保できる場所をいい,広域避難地域内において,あらかじめ市長が指定しています。
広域避難場所への避難は,大地震等で火災が発生して,街区火災などの大火災に拡大したときに,その火災の被害から逃れるための避難となります。
広域避難場所は,火災から命を守るための緊急避難用の場所(空地)で,災害時に避難生活を送る「避難所」とは別のものです。
公園,緑地,グラウンド(校庭を含む。),その他公共的な空地帯等で,大火災の輻射熱に対しての安全面積が1ヘクタール以上のものとしています。 (以下略)」

「本市では 68 箇所の広域避難場所を指定しており,避難圏域は市内をほぼ網羅
できていますが,一部に広域避難場所が少ない地域が存在します。これらの地
域は,建物が密集しているため,災害時の避難地や防災活動拠点となる公園の
整備,延焼防止帯や避難経路となる緑地の整備を強化する必要があります。」ということで、広域避難所でカバーできない部分への対応も忘れていません。
京都市が市民の生命・安全を守るべく努力している姿が見て取れます。


一方、さいたま市の広域避難場所は大宮公園だけです。



政令指定都市の広域避難場所の

札幌市 48か所

仙台市 8か所(10か所?)

さいたま市 1か所(3か所?)

千葉市 38か所

横浜市 121か所

川崎市 20か所

相模原市 32か所

新潟市 11か所

静岡市 32か所

浜松市 14か所

名古屋市 79か所 

京都市 68か所

大阪市 33か所 

堺市 16か所

神戸市 85か所

岡山市 9か所

広島市 40か所

北九州市 24か所

福岡市 22か所

熊本市 18か所


以上です。

さいたま市…どこをどう間違えたらこのような実績になるのでしょうか。
政令市となって10年、市は何をしてきたのでしょう。
目を疑った方は、カウントする際に参照したHPアドレスをまとめたページを作りましたので、ご自身でも確認してみてください。



防災公園と避難距離について

最後に、実際に震災等が起きたときに防災公園まで歩かなければなりませんので、その歩行距離について確認しておきます。


UR都市機構の「災害に強いまちづくり」HPによると、一時避難地は500m、広域避難場所は2km(いずれも徒歩で)の場所に整備すべきだとあります。

そこで、さいたま市立辻小学校から防災公園への距離を確認しました。
一時避難地となるべき近隣公園ですと、辻小学校から最寄の区内の明花公園まで4.6km離れています。
そして、最寄の広域避難場所となるべき大宮公園までは、同小学校から11.0kmの距離があります。


住民の生命や安全にかかわる問題です。
さいたま市民のみなさん、さいたま市に緊急かつ実効性のある対応を要求しましょう!








ちなみに、東京23区は「広域避難場所」ではなく、「避難場所」という呼称で規模の大きな避難場所を整備しています。
http://www.toshiseibi.metro.tokyo.jp/bosai/hinan/pdf/hinan01_03.pdf
各避難場所の面積や収容人数も公表されているので、避難の助けになりますね。

0 件のコメント:

コメントを投稿