2013年3月2日土曜日

南区の子どものための大規模公園を(明花公園と別所沼公園は中心から遠すぎる)

下の地図はさいたま市南区を表しています。
地図中の赤い番号と文章中の赤い番号は共通です。

さいたま市の資料にもあるように、南区には近隣公園(半径500m以内に設置されるべき2ha規模の公園)が2か所と総合公園が1か所ありますが、いずれも区の端にあり、人口が集中している南浦和駅と武蔵浦和駅を利用する住民(特に子どもたち)には利用しづらくなっています。

近隣公園は防災公園としては一時避難場地になります。
大規模な震災が発生したときに、一時避難地に避難するのに子連れ家族や老人たちが何キロも歩かなければならない状態は即刻改善しなければならないと思います。

http://www.ur-net.go.jp/bousai-kouen/disaster_02.html




①明花公園(2.5ha・辻小学校から4.6km)は、さいたま市南区の唯一の実質的な近隣公園です。

②別所沼公園(辻小学校から3.5km)は7.9haの総合公園です(サイズはありますが、中心に大きな沼~かつてはボート遊びができました~があり、小中学生が遊べる場所はあまりありません)。

沼影公園(2.4ha・辻小学校から1.8km)は都市公園法施行令では近隣公園に分類されますが、全施設が有料の市民プールです。諸法令や防災の観点からみて、この辺りに普通の大規模公園があって当然だと思います。 ※当ブログの提案が受け入れられて、プールとアイススケートをやっていない期間に限り、駐車場の一部がボール遊びのできる空間(←4万3千人が居住する家や中学校学区で唯一)として開放されるようになり、地域の子どもたちの人気を博しています。都市公園課の英断です。H26.5.31


ちなみに、
①明花公園は川口市と隣接し、南区役所から5.2km>緑区役所から2.3km
②別所沼公園は中央区と浦和区に接し、南区役所から1.4km>浦和区役所から0.9kmです。
それぞれの公園が南区にありながら南区民には遠くて利用しにくいのは、気のせいだけではありません。

現在でも武蔵浦和駅や南浦和駅周辺にはどんどん新しいマンションや家屋が建てられていっていますから、さいたま市になって10年の間に、公園を作る土地はあったし、南区役所を160億円かけて引っ越すくらいだから財政にも余裕があったわけです(上の地図はさいたま市のリンクからコピーしましたが、南区役所は旧区役所を表しており、新しい区役所は武蔵浦和駅の右側→左側にちょっと動いています)

さいたま市のカイゼンへの取り組みによって、子供たち置かれているひどい状態が実際にどのように改善されていくのか、期待しています。
http://www.city.saitama.jp/www/contents/1314756030158/index.html

大規模の土地が無いなら、小さい公園をたくさん作って代替としていくのも現実的な対策だと思います。
幼稚園児や小学低学年はA公園、小学中学年や高学年はB公園、中学生はC公園と、棲み分けをするのも手だと思います(現状ではB公園もC公園もないのですから)。


なお、さいたま市中央区(旧与野市)も一人当たり公園面積が1.73㎡と南区と同様の数値です。
しかし、中央区にお住まいの方とお話をすると、「小中学生が遊ぶ場所がない」という不満はないようです。
この理由としては、
・人口で、南区17.6万人⇔中央区9.5万人と、8.1万人の差があること
・緑道の面積で、南区4.11ha⇔中央区1.54haと、2.57haも違いがあること
・中央区には中心部付近に①与野中央公園1.38ha)や②与野公園5.1ha)があって、多くの区民にとって大規模公園へのアクセスが良いということ(数字は下の地図と共通)
が挙げられると思います。
西端には「遊具公園、テニスコート、野球場などのスポーツ施設が充実」するという③八王子公園3.76ha)もあります。



注・距離測定には全てグーグルマップを利用しています。

2013年3月1日金曜日

さいたま市都市公園課の資料から南区の子どもたちの窮状を読み解く

下の資料は2011年6月27日に市役所内で都市公園課の資料をコピーしたものです(赤数字赤線は藤原が追加)。
さいたま市の各区の公園のデータが載っています。






はさいたま市南区の大規模公園のデータを指しています。
近隣公園が2か所あり、総合公園が1か所ありますが、近隣公園のひとつは「沼影市民プール」ですから、有料の施設ですので、実際にはさいたま市最大の人口17.6万人がいる南区に、近隣公園と総合公園が1か所ずつしかないということになります。
しかも、それぞれが区の端に位置するため、人口が集中する武蔵浦和駅と南浦和駅の間の子どもたちは遊ぶ公園が無くて困っているのです。
30年ほど前に僕が内谷中学に在学していたときに、放課後に自由時間ができて僕(南浦和小学校卒、中学入学前に少し引越しました)と沼影小学校卒の友達とでどの公園で遊ぶか相談すると、お互いの小学校の学区にも中学生が遊べる公園が無いことが判明し、仕方なく寄ってみた児童館でも「中学生はだめ」と断られて困った経験があります(結局、友人宅で遊んだと思います)。

は緑道についてのデータを指しています。
さいたま市全体で12.9haあるうち、南区に4.1haもあり、南区だけで3分の1の緑道を占めることになります。
南区全体の公園が30.58haしかないうちの、1割強が緑道なのですから、子供たちが遊ぶ場所に困っているのも当然のことです。
また、緑道は「災害時における避難路の確保、都市生活の安全性及び快適性の確保等を図ることを目的として、近隣住区又は近隣住区相互を連絡するように設けられる植樹帯及び歩行者路又は自転車路を主体とする緑地で幅員10~20mを標準として、公園、学校、ショッピングセンタ-、駅前広場等を相互に結ぶよう配置する。」と定義されています。
http://www.mlit.go.jp/crd/park/shisaku/p_toshi/syurui/index.html
つまり、ただの歩道を緑道として公園面積に入れるためには1「10~20mを標準として」2「公園、学校、ショッピングセンター、駅前広場島を相互に結ぶよう配置する」という2つの要件があります。
しかし、さいたま市南区の「緑道」は、幅が10mもないものがほとんどで、何を相互に結んで配置されたのかも分からないものが多く、緑道にはあたりません
よって、当ブログではこれを「自称緑道」と呼んでいます。

これは「ルールを無視して公園面積を水増しした」ように感じられるのですが、本当のところはいかがなのでしょうか。
市長がコンプライアンスを重視するというのですから、市は、法律のルールから外れた自称緑道については、自称緑道が占める面積を公園面積から除外し、その分は子どもも遊べる都市公園で充当していくべきです。



参考までに、一人当たり公園面積が南区の倍以上ある東京23区の公園面積一覧のリンクを貼っておきます。
赤丸は藤原のつけたものですが、1人当たり公園面積は4.46haあります。
地価の差を考えれば、さいたま市南区にこの数値の実現を期待しても高望みではないはずです。

東京都建設局公園緑地部『公園調書(平成20年 4 月 1 日)』
http://www.research.tokyo-23city.or.jp/home62files/28toukei-043.xls