2016年12月19日月曜日

内谷中マンモス校放置問題の質問・提案への市からの回答


番外編の続きです。
平成28年12月14日付けで質問と提案への市からの回答がきましたので、こちらが出した質問の次に青文字で記入します(プリントを手で打ち込んだものなのでミスがあるかもしれません)。
藤原のコメントは赤文字で記入します。

三、質問
1,校庭面積が最低基準を満たしていないことについて
①中学校設置基準 附則2の「当分の間」とはどれくらいの期間と考えているか。
②中学校設置基準 第八条一項但し書き「地域の実態その他により特別の事情があり」の特別な事情とは何か。
③中学校設置基準 第八条一項但し書き「教育上支障がない」と考える根拠は何か。
 平成14年4月に施行された中学校設置基準は、この内施設及び設備等につきましては、平成15年4月以降に設置する際の基準とされています。設置基準が施行される前に設置された学校については、当分の間、なお従前の例によることができると規定があり、この「当分の間」につきましては、具体的な期間を定めていないものと考えております。
 「特別の事情」につきましては、現在内谷中学校の隣地または周辺に学校の校庭として使用できる土地が確保できないことが、「特別の事情」と考えております。
 また、現在、学校では、校庭の使用方法や時間割などを工夫しておりますので、教育活動に支障がございません。
「当分の間」という言葉を無いものとしていますね。
「特別な事情」については、提案4に書いたように内谷中周辺に市の所有している更地はあるので、「市に必要最低限の土地を確保する意欲がないため」と読めます。

あと、「教育活動に支障がございません」って、教育に関わる整備不足を指摘されて、主観・願望で回答してはならないと思います。
下の提案3を受け入れると、ここが崩されることが自覚できているのかと思うと、提案3を無視したことは極めて悪質です。

2,平成5年の武道場設置時の計画について
平成5年にそれまでテニスコートだった敷地に武道場が設置されました。
内谷中はすでにマンモス校だったので、このときに体育館を重層化するなど、より適切な対応ができたはずです。
この時点でマンモス校対策が一切取られなかった理由が知りたいので、武道場を設置するに至った経緯を明らかにする資料を出してください。
 武道場を設置するに至った経緯を明らかにする資料につきましては、存否が確認できておりません。
 
3,マンモス校対策プロジェクトについて
すでに教育委員会内でマンモス校対策プロジェクトが立ち上げられているそうですが、県内で1番のマンモス校・内谷中学に関しての具体策は全く見えてきていません。
まず、プロジェクトの議事録を提出してください。
そして、このプロジェクトを立ち上げたことで今までに達成した具体的な成果を教えてください。
また、仮に何らかの成果があるとしたら、なぜ内谷中学がその恩恵を受けられていないのかを教えてください。
 教育委員会では、過大規模校解消プロジェクト会議を設置し、学校用地に関すること、施設に関すること、通学区域に関することなど、様々な教育観児湯整備に関する調査研究を行っております。具体的な成果といたしましては、武蔵浦和駅周辺地区の通学区域の見直しや、辻南小学校とつばさ小学校の新設を行っております。
 過大規模校解消プロジェクト会議は、具体的な施策を立案するためのものではなく、庁内において過大規模校解消に向けた対策を検討するためのものであり、議事録は作成しておりません。
 現在、内谷中学校は過大規模校ではございませんが、今後、過大規模校となることも考えられるため、市長部局と連携を図りながら、武蔵浦和駅周辺の大規模マンションの開発状況や入居状況を踏まえた児童生徒数の推移に中止し、児童生徒が適正な教育環境の下で学校生活が送れるよう適切に対応してまいります。
ここは事実を捻じ曲げています。
この地域でマンモス校が問題になっているのは、沼影小学校です!
辻南小学校は、平成19年に文蔵小学校・南浦和小学校・辻小学校からの生徒を集めて作りました。
これらの小学校は過大規模校ではありませんでしたから、辻南小へ最も多くの児童が移動した辻小学校は学年のクラスが2か3に減ってしまいました。
本気で辻南小学校を過大規模校解消プロジェクトの成果と考えているなら、市政を行う資格がないと思いますが…。

平成26年度には内谷中学の学級数が31クラスで、過大規模校でしたが、さいたま市は何もしませんでした。
当面人口減少の見込みがない以上、即刻新設校を建設すべきです。

4,入学式・卒業式の保護者の制限について
さいたま市内で、入学式と卒業式で内谷中以外に保護者の入場を1名に制限をしている中学校はありますか。
 入学式・卒業式で内谷中以外に保護者の入場を1名に制限している中学校につきましては、学級数22以上の9校について調査いたしましたが、保護者の入場を1名に制限している中学校はありませんでした。
ふつうに式典が行えないのですから、「教育活動に支障がございません」(質問1への回答)ということはありませんね。

四、提言
1,学校の分離新設
武蔵浦和駅の再開発で、最優先すべきは小学校と中学校の新設です
新設校が必要なのは第七街区を中心とする場所ですので、ここに用地を確保して早急に中学校を新設すべきです。
また、下のブログに書いたように、南区はさいたま市内でも関東大震災での被害が特に大きかった場所です。
震災時に学校が一時避難場所になりますが、<資料2>にあるように、一人当たりの校庭面積・学校面積・体育館面積がさいたま市の区で全て最低です。
震災に備え、また最低限でも他区とのバランスを取るには、数校を新設すべき状態にあることを、市は強く認識すべきです。
 学校の建設につきましては、武蔵浦和駅周辺地域のまちづくりの進捗や、大規模マンションの開発状況の情報収集に努めるとともに、その状況を見ながら、適切に対応してまいりたいと考えております。
この状況のまま、すでに30年以上経過しています!!
また、避難場所は街づくりの根幹にかかわる問題なはずですけど、市長にはその認識が無いのでしょうか。

2,通学区域の見直し(これ以下の提言は、学校の分離新設が早急に達成されるなら不必要です。)
辻小学校からは白幡4丁目と6丁目の児童のみ内谷中に進学しますが、すべて南浦和中学に移行することが考えられます(現中3生は辻小から南中に約60名、辻小から内谷中に約20名ずつ進学し、内谷中では少数派に)。
辻小から内谷中学区に入る白幡4丁目と6丁目の児童は南浦和中学の前を通り抜けて辻小学校に通学していますので、埼京線の向こうの内谷中学より、南浦和中学のほうが親近感がありますので、南浦和中学に徒歩通学することの問題はそれほどないと思います。
同様に、田島中学への振り分けも吟味すべきです。
 通学区域につきましては、学校からの距離や通学時間だけではなく、学校設立以来の歴史的経緯や設備規模等を考慮しながら設定をしております。地元自治会及び子ども会等、多くの方々が「学校は地域で支える」という認識のもと、通学区域というまとまりで学校に関わっていただいております。
 ご提案にあります通学区域の見直しにつきましては、多数の児童の転校を伴うため保護者の皆様のご理解が不可欠であり、また、学校の運営や各種行事等にご協力をいただいている、自治会、子ども会、青少年育成会、各種ボランティア団体、スポーツ団体等、成熟した地域コミュニティの活動にまで影響が及ぶことから、ただちに実施することは難しい状況です。しかしながら、内谷中学校は生徒数の多い学校であると認識しておりますので、今後も慎重に検討を行ってまいりたいと考えております。
 このたびご提案いただいた内容につきましては、今後の事務の参考とさせていただきます。
この状況のまま、30年経ってます^^;。
一生懸命に言いわけを並べてますけど、みっともないだけです。
(リンク先、手引きの14/46のページに過大規模校解消方法が提示されています)

3,市役所と内谷中の保護者との連絡窓口の設置
文科省政令の中学校設置基準に達していない責任は全て市にあります(中学校設置基準1条3項)。
ですから、さいたま市(市長もしくは教育委員会学校施設課職員)は入学式など父兄が参加する行事等の場でルールと実態の周知をしてください(学校設置は校長・教頭など学校現場の仕事ではありません)。
その上で、意見上申・対策協議をする仕組みを作り、個々に対策をしてください。
 平成14年3月に文部科学省が定めた学校設置基準は、平成15年4月以降に開校する学校に適用されることから、内谷中学校におきましては、校庭の使用方法や時間割などを工夫し、教育上支障を生じさせないよう対応しております。
答えになっていません。

4,サブグラウンドと体育館の整備
三、1に書いたように、内谷中学の運動場(7767㎡)は657人以下向けのグラウンドで、480人分が不足しています。
480人分の校庭面積を中学校設置基準で計算すると3600+10×(480-240)=6000㎡以上が必要になります。
サブグラウンドは6000㎡以上が必要です。
突然この規模のスペースができるはずはありませんので、沼影市民プールの空き駐車場の活用など、できることから工夫を重ねていくべきです。
 施設の管理責任、生徒の移動時の安全確認等、課題がございますので、恒常的に他の施設を利用することは考えておりません。
既にサッカー部は家の負担でクーパーフットサル場を使って練習しています。
「できることから工夫を重ねるべき」だという主張すら受け入れないのですね。

5,教師の待遇について(職員室のスペース等と部活動顧問)
内谷中学校の職員室はすし詰め状態で、先生方のストレスも大変なものだいうのがもっぱらの噂です(市長も実際に現場をご覧になって下さい)。
自分用の机のない先生もいます。
速やかに職員室の拡張を実施して下さい。
にわかには信じがたいことですが、生徒数が195人でも1137人でも学校に配置されるコピー機が一律1校1台だそうです。
コピー機などは生徒数に応じた配置をしてマンモス校の先生方の負担を減らしてください。
また、今まで以上に部活動の外部コーチを積極的に確保して、先生方が生徒と向き合う余裕を持ってもらうべきだと思います。
 現在のところ、職員室の拡張希望は学校からございません。通常、学校から様々な要望等に対しましては、学校施設職員が現地確認し、現状把握をしている状況でございます。
 また、部活動の外部コーチの確保につきましては、教育委員会では、学校からの申請に基づいて、外部人材である部活動指導員を派遣しているところであります。現在、内谷中学校からも申請を受け、部活動指導員を派遣しているところです。今後も、予算の範囲内で、可能な限り学校の要請に応えられるよう進めてまいります。
内谷中学校がコピー機を増やすように要請しても受け入れられていないようですから、学校施設職員がサボっていたことが分かりました。
外部コーチについては、前向きな回答を頂けました。
部活顧問としての負担が、先生方が受け持っているクラスの生徒に向き合えていない原因の一つだと思うので、いい方向に行くことを願っています。

6,通信簿のミスの再発防止について
長男は中2の1学期に教師の手違いで国語の関心・意欲・態度をCにされたときは、帰宅してから号泣しました。
「二度とミスが出ないように」とお願いしている中、同じ学年の3学期には別教科で誤って定期テストの点数を0点とされて通信簿でCを付けられました(長男が3年間で付けられたC2個は、どちらも学校のミスです)。
続いて、中3の1学期も別の教科でミスが有りました。
これらは、思春期の中学生に、あってはならない仕打ちです。
息子のケースでミスの再発を防ぐには、息子が見る前に親がチェックするしか無かったと思います(「二度とミスがないようにお願いします」というお願いでは効果はありませんでしたから)。
他の手段があればそれでも構いません。
とにかく、同じ生徒に繰り返しミスが出ることが絶対に無いよう、厳重な手を打って下さい。
駅伝大会の代表を決める際も、事前に基準タイムを公表することで取り返しのつかないミスをなくしてください。
 通信簿のミスの再発防止につきましては、複数回のチェックや人を変えてのチェックをしたり、再確認した項目には記録をしたりするなど、ミスの再発防止に向けて具体的な方策をとるよう、指導いたします。
 また、駅伝大会の参加につきましては、任意で希望者を招集した後、事前に基準タイムを設定・公表し、タイムトライアル等で選手を選考するよう、指導いたします。
謝罪の言葉があるかと思いましたが、何とも思っていないのでしょうね。ミスの再発防止は中学校に直接繰り返し要請したことなので、効果が無いと思います(職務環境が悪すぎるので)。だから、一度ミスが出た生徒の通信簿には、親のチェックを入れるしかないと思います。
駅伝大会の選抜方法は、体育教師に一任してきた状況が改善されるようで何よりです。

7,公立高校入試の不利益について
二、2で説明申し上げたように、埼玉県内公立高校入試では、1次選抜~3次選抜まで全ての選抜で特別活動の記録(学級活動、生徒会活動、部活動の活躍を50点~120点程度で点数化する)を、当日点500点に加えて合否を決しています。
そもそも、生徒会や委員長職など、学校間の不均衡を是正しようがないものを点数化することに無理がありますので、この点数化をすっぱり止めてしまうことが最も合理的だと思います。
どうしてもこの差別的選抜制度を維持したいなら、特別活動の記録を点数化する合格者の枠を1割程度に限定したり、マンモス校が有利になる選抜方法もとったりして、平等原則に著しく反しないように配慮すべきことを県教委に要請してください(この提言は奇妙な感じもしますが、中学校間の不公平を放置するよりはましだと思います)。
また、さいたま市は当面の対策として所属する中学で不公平が出ないような工夫をすべきでしょう(月替り生徒会長や週替わり委員長のポストを作るのもおかしいと思いますから、やはり即刻「特別活動の記録」の点数化を廃止するのが妥当かと思われます)。
 埼玉県内公立入試に係る特別活動等の記録につきましては、各高等学校が何を何点得点化するかについて決定しております。ご指摘の通り、1学級(1学年の誤りかと…藤原)に在籍する生徒数が少なければ、委員会等に所属することができる生徒の割合が多くなることもあります。しかし、特別活動等の記録の得点については、生徒会活動や委員会活動のみではなく、学級活動、校内活動、部活動など、生徒の活躍を広く得点化しているものです。
 このことから、埼玉県教育委員会への配慮の要請は考えておりませんので、ご理解をいただきますようお願い申し上げます。
市長及びさいたま市教育委員会がさいたま市内の中学生のことを親身に考えていない事しか理解できませんでした。

8,駅伝大会について
スポーツで努力を重ねている中学生にとって、駅伝大会は中学校生活における貴重なイベントです。
しかし、駅伝大会に参加できる可能性は、どの中学に所属しているかによって大きな違いが出ています。
さいたま市内には生徒数195人~1137人の中学校があるわけですから、小規模校は合同チームを組む、大規模校は複数チームをエントリーをするなど、増やすべきは増やし、減らすべきは減らして大会運営に支障が出ないように配慮をしつつ、学校間で不均衡が出ないよう柔軟な対応をしてください。
 市駅伝大会は、県大会、関東大会、全国大会の予選を兼ねた大会であるため、1校1チームという参加形態になっておりますので、ご理解をいただきますようお願い申し上げます。
埼玉県内で見ても、最多の内谷中1137人と秩父市立大田中学校46人と比較にならない差異が出ていますので、ある程度の平等化を図るように主催団体に要請できないものでしょうか。

9,部活動の練習場確保について
内谷中にはテニスコートが1.5面しかありません(しかも、泥土のため利用できない時間も長い)。
中央区与野西中学は生徒数は内谷中の半分以下ですが、テニスコートが5面あります。
与野西中学のコートが多すぎるのではなく、内谷中のコートが少なすぎるのです。
内谷中学近隣にはテニスコートやフットサル場など、部活動で利用できる民間の施設がいくつかありますので、新設校の設置やサブグラウンドの確保ができるまでの期限を付けて、市の負担でそれらの施設を利用できるようにして下さい。
また、内谷中のすぐそばにあるロッテの二軍球場の施設の利用の可能性も探って下さい。
 各学校の部活動における練習場につきましては、学校長の判断の下、各部活が実態に応じて場所の確保を行っております。特定の学校の特定の部活動における練習施設確保について、市で負担をすることは難しいものと考えておりますので、ご理解をいただきますようお願い申し上げます。
この回答からは、市長及びさいたま市教育委員会にやる気がないことしか理解できません。

10,式典や運動会・球技大会の会場確保について
入学式・卒業式に両親が出席できるようにしてください。
運動会は生徒にとっては運動場が狭すぎる・親にとっては見学席が少なすぎる問題があります。
球技大会も、狭いグラウンド・体育館で10クラス対抗の球技を行うのは無理があるのではないでしょうか。
運動会と球技大会については、他の中学校と同じような環境を確保する工夫が必要ではないでしょうか。
 施設の管理責任、生徒の移動時の安全確認等、課題がございますので、恒常的に他の施設を利用することは考えておりません。
「イベントのときくらいは、さいたま市内の他の中学生と同じくらいの環境を確保してほしい」という提案なので、「恒常的に~」では答えになっていません。

さいたま市からの回答については、以上です。

0 件のコメント:

コメントを投稿