二、内谷中の実情について
1,学級数が多すぎることの実際の弊害
①入学式に親が出席できない
これは現在内谷中学三年生の長男が小6の時の話です。
父兄向けの入学準備説明会の席で、「体育館が狭くて収容できないので、入学式に参加できるのは各家庭1名のみです」と言われました。
我が家では入学式には母親のみが出席しました。
(<資料1>参照)
②クラス編成の問題
長男が中学二年生に進級したときに、「クラスに友だちがほとんどいない」とこぼしていました。
長男は学区通りに辻小学校から内谷中学校に進学したにも関わらず、長男が所属する2年5組には辻小学校から進んだのは男女とも1人ずつの計2人で、両親の知り合いは1人もいないクラスでした。
2年5組は一学期に学級崩壊をしたそうですが、学校がその連絡をしなかったため、親が学級崩壊の事実を知ったのは一学期が終わった後のことでした。
1学年に10クラスもあれば、公平・公正なクラス分けをしようとしても、現場の努力には限界があるのは分かり切ったことで、結果として、このように見落とされる生徒が出ることは避けられません。
③その他、長男が3年間で遭遇したトラブル
a,中1の体力測定(演習)で、50メートルのタイムが他人の記録になり、生徒が混乱したそうです(1年7組~10組の4クラスの授業中)。
b,長男は中2の1学期と3学期で通信簿にCが付けられたが、どちらも学校側のミスと判明し、謝罪がありました。
c,中3の駅伝大会の学校内標準記録(事後の問い合わせで判明)を上回っていた長男が、駅伝大会の練習に呼ばれませんでした(駅伝大会終了後に判明したため取り返しはつきません。原因は教師のミスということですが…。)。
2,公立高校入試における不利益について
公立で中堅校の埼玉県立浦和東高校を例にして入試選抜基準を確認します。
第1次選抜(80%合格)の点数の内訳は、500点(当日点)+450点(調査書)+25点(面接)=975点になっています。
このうち、450点を占める調査書の中に、「特別活動の記録」として125点が計上されています。
その詳細は「学級活動」「生徒会活動」「学校行事」「部活動」「その他の活動」「本校の活動に関連する成果」で、各種委員長・生徒会長・実行委員長を務めれば大きく加点されることが分かります。
さいたま市内の中学の比較をすると、中3の生徒数最多は内谷中(376名)で、最少は岩槻区桜山中学(61名)です。
つまり、さいたま市内で比べただけでも、特別活動の記録による加点をされる機会について、中学校によって6倍以上の差がでているのです。
埼玉県内の生徒数最少の秩父市立大田中学(3年生が15名)に電話で確認したところ、生徒会役員4名、委員会委員長7名の合計11名がここで加点されることが分かりました。
これを放置すれば入試制度として極めて大きな欠陥を容認することになります。
この極端な不平等に対して、県の教育委員会は全く是正措置を講じておりません。
(<資料3>参照。小鹿野町の長若中と三田川中はすでに廃校)
三、質問
1,校庭面積が最低基準を満たしていないことについて
文科省の中学校設置基準(の別表、ロ、運動場の面積)では、内谷中学の校庭(7767㎡)は、241人~720人向けの規模ということになり、生徒数をaとして計算すると、
3600+10×(a-240)=7767
a≒657人です。
最低基準で最大657人までしか収容できない校庭に1137名を詰め込んでいることになります(480人分の校庭が不足です)。
市長は見沼区にお住まいなので実感しにくいことと思いますので、見沼区で例えますと、見沼区内の中学生全員(3315人)を見沼区の大谷中学1校(25369㎡)に詰め込んだとしても、(25369÷3315=)7.65㎡/1人に留まり、内谷中の一人当たり6.83㎡よりも少し余裕があります。
本件について文部科学省の教育制度改革室に相談したところ、「たとえば、離島で校舎に隣接した校庭の面積がこの最低基準を満たすことができないという話を聞いたことがある。しかし、その場合も、少し離れた場所で、最低基準と同等の規模の運動場を確保をしている。」というお話が聞けました。
つまり、校舎に隣接する分が657名しかなくても、サブグラウンドで最低480人分を確保すればよいことになります。
内谷中のように大幅に最低基準を下回るにも拘らず、何ら代替措置が取られない中学校の存在に、教育制度改革室の職員は大きな驚きを示されていました。
そこで、文科省としても、一、2,中学校設置基準の八条に関して、下の三点が疑問だとおっしゃっていますので、お答え下さい。
①中学校設置基準 附則2の「当分の間」とはどれくらいの期間と考えているか。
②中学校設置基準 第八条一項但し書き「地域の実態その他により特別の事情があり」の特別な事情とは何か。
③中学校設置基準 第八条一項但し書き「教育上支障がない」と考える根拠は何か。
(①②③については文科省に報告します)
2,平成5年の武道場設置時の計画について
平成5年にそれまでテニスコートだった敷地に武道場が設置されました。
内谷中はすでにマンモス校だったので、このときに体育館を重層化するなど、より適切な対応ができたはずです。
この時点でマンモス校対策が一切取られなかった理由が知りたいので、武道場を設置するに至った経緯を明らかにする資料を出してください。
3,マンモス校対策プロジェクトについて
すでに教育委員会内でマンモス校対策プロジェクトが立ち上げられているそうですが、県内で1番のマンモス校・内谷中学に関しての具体策は全く見えてきていません。
まず、プロジェクトの議事録を提出してください。
そして、このプロジェクトを立ち上げたことで今までに達成した具体的な成果を教えてください。
また、仮に何らかの成果があるとしたら、なぜ内谷中学がその恩恵を受けられていないのかを教えてください。
4,入学式・卒業式の保護者の制限について
さいたま市内で、入学式と卒業式で内谷中以外に保護者の入場を1名に制限をしている中学校はありますか。
四、提言
1,学校の分離新設
武蔵浦和駅の再開発で、最優先すべきは小学校と中学校の新設です。
新設校が必要なのは第七街区を中心とする場所ですので、ここに用地を確保して早急に中学校を新設すべきです。
また、下のブログに書いたように、南区はさいたま市内でも関東大震災での被害が特に大きかった場所です。
震災時に学校が一時避難場所になりますが、<資料2>にあるように、一人当たりの校庭面積・学校面積・体育館面積がさいたま市の区で全て最低です。
震災に備え、また最低限でも他区とのバランスを取るには、数校を新設すべき状態にあることを、市は強く認識すべきです。
2,通学区域の見直し(これ以下の提言は、学校の分離新設が早急に達成されるなら不必要です。)
辻小学校からは白幡4丁目と6丁目の児童のみ内谷中に進学しますが、すべて南浦和中学に移行することが考えられます(現中3生は辻小から南中に約60名、辻小から内谷中に約20名ずつ進学し、内谷中では少数派に)。
辻小から内谷中学区に入る白幡4丁目と6丁目の児童は南浦和中学の前を通り抜けて辻小学校に通学していますので、埼京線の向こうの内谷中学より、南浦和中学のほうが親近感がありますので、南浦和中学に徒歩通学することの問題はそれほどないと思います。
同様に、田島中学への振り分けも吟味すべきです。
3,市役所と内谷中の保護者との連絡窓口の設置
文科省政令の中学校設置基準に達していない責任は全て市にあります(中学校設置基準1条3項)。
ですから、さいたま市(市長もしくは教育委員会学校施設課職員)は入学式など父兄が参加する行事等の場でルールと実態の周知をしてください(学校設置は校長・教頭など学校現場の仕事ではありません)。
その上で、意見上申・対策協議をする仕組みを作り、個々に対策をしてください。
4,サブグラウンドと体育館の整備
三、1に書いたように、内谷中学の運動場(7767㎡)は657人以下向けのグラウンドで、480人分が不足しています。
480人分の校庭面積を中学校設置基準で計算すると3600+10×(480-240)=6000㎡以上が必要になります。
サブグラウンドは6000㎡以上が必要です。
突然この規模のスペースができるはずはありませんので、沼影市民プールの空き駐車場の活用など、できることから工夫を重ねていくべきです。
5,教師の待遇について(職員室のスペース等と部活動顧問)
内谷中学校の職員室はすし詰め状態で、先生方のストレスも大変なものだいうのがもっぱらの噂です(市長も実際に現場をご覧になって下さい)。
自分用の机のない先生もいます。
速やかに職員室の拡張を実施して下さい。
にわかには信じがたいことですが、生徒数が195人でも1137人でも学校に配置されるコピー機が一律1校1台だそうです。
コピー機などは生徒数に応じた配置をしてマンモス校の先生方の負担を減らしてください。
また、今まで以上に部活動の外部コーチを積極的に確保して、先生方が生徒と向き合う余裕を持ってもらうべきだと思います。
6,通信簿のミスの再発防止について
長男は中2の1学期に教師の手違いで国語の関心・意欲・態度をCにされたときは、帰宅してから号泣しました。
「二度とミスが出ないように」とお願いしている中、同じ学年の3学期には別教科で誤って定期テストの点数を0点とされて通信簿でCを付けられました(長男が3年間で付けられたC2個は、どちらも学校のミスです)。
続いて、中3の1学期も別の教科でミスが有りました。
これらは、思春期の中学生に、あってはならない仕打ちです。
息子のケースでミスの再発を防ぐには、息子が見る前に親がチェックするしか無かったと思います(「二度とミスがないようにお願いします」というお願いでは効果はありませんでしたから)。
他の手段があればそれでも構いません。
とにかく、同じ生徒に繰り返しミスが出ることが絶対に無いよう、厳重な手を打って下さい。
駅伝大会の代表を決める際も、事前に基準タイムを公表することで取り返しのつかないミスをなくしてください。
7,公立高校入試の不利益について
二、2で説明申し上げたように、埼玉県内公立高校入試では、1次選抜~3次選抜まで全ての選抜で特別活動の記録(学級活動、生徒会活動、部活動の活躍を50点~120点程度で点数化する)を、当日点500点に加えて合否を決しています。
そもそも、生徒会や委員長職など、学校間の不均衡を是正しようがないものを点数化することに無理がありますので、この点数化をすっぱり止めてしまうことが最も合理的だと思います。
どうしてもこの差別的選抜制度を維持したいなら、特別活動の記録を点数化する合格者の枠を1割程度に限定したり、マンモス校が有利になる選抜方法もとったりして、平等原則に著しく反しないように配慮すべきことを県教委に要請してください(この提言は奇妙な感じもしますが、中学校間の不公平を放置するよりはましだと思います)。
また、さいたま市は当面の対策として所属する中学で不公平が出ないような工夫をすべきでしょう(月替り生徒会長や週替わり委員長のポストを作るのもおかしいと思いますから、やはり即刻「特別活動の記録」の点数化を廃止するのが妥当かと思われます)。