2053年4月2日水曜日

目次

さいたま市は法定ルールを守って子どもが安心して遊べる環境を!

一、政令市のさいたま市は、政令の尊重を!

二、子どもの成長に公園は欠かせない

  1. 運動神経は12歳までに、ほぼ100%の成長を遂げる
  2. 学力も運動で向上する
  3. 運動不足が睡眠不足を引き起こし…
  4. 公道やマンションの廊下・屋上での遊びは非常に危険
  5. 子どもの権利条約と児童憲章
  6. 平成24年二月号の辻小学校「ほけんだより」より

三、さいたま市立辻小学校の学区と公園

四、さいたま市南区の公園(30.58ha)の現況

~1人当たり1.73㎡もあるのか?~
  1. さいたま市都市公園課の資料より
  2. 南区内で4haを占める”緑道”はルール違反!
  3. 2.4haを占める「沼影公園」を実質的な公園に!
  4. 内谷中学の学区の状況について(H26.5.27) 公園一覧(H26.6.24) 遊具詳細(H26.6.28)

五、対策

六、こんな公園 あったらいいな  H26.5.31

七、広域避難場所不足について

八、行政の対応

九、その他

さいたま市職員の不正と百条委員会設置を新聞記事で追う(2012年10月、11月の記事から)
彩湖公園(カマキリ公園)の官製談合事件のまとめ H27.6.2
公園の遊具撤去が、さいたま市に集中 H27.6.2
さいたま市南区の内谷中学マンモス校問題について  H28.12.5  その回答 H28.12.19

2024年1月24日水曜日

「議案第404号 さいたま都市計画公園の変更について (さいたま市決定) 」への意見署 

さいたま都市計画公園の変更について、特に震災対策の側面から強く反対する意見書を提出しました。

久しぶりに南区の人口を確認して公園面積を試算しましたが、人口増加が著しいため、11年前より公園面積を8ヘクタール増やさなければいけないことになっていました。

https://www.city.saitama.lg.jp/006/008/002/012/004/013/p083271_d/fil/giansyo404.pdf


以下が意見書です。

(2024年1月24日提出)

 「以下、さいたま都市計画の変更について反対する理由を述べます。

最後に記述するように、市民の生命にかかわる怠慢ですので、可及的速やかな対応を求めます。


私はさいたま市南区に整備されている公園がさいたま市都市公園条例が定める面積から乖離したままで、さいたま市が有効な対策を取らないでいることに強い憤りを感じています。


まず、南区に必要な公園面積を確認します。

さいたま市のHPによると、さいたま市南区の人口は193,538人です。

これに一人当たりの公園面積(5平方メートル)をかけると、967690平方メートルになります。


私が清水市長に2013年4月1日に「市長への提案」を提出した経緯については

http://parkforkids1.blogspot.com/2013/06/blog-post.html

ここに記述しています。

当時(11年前)は条例のルールでは88ヘクタールだった公園面積が、今は96ヘクタールに増えていますね。


この当時は南区に公園が30.58ヘクタールしか整備されていないことに警鐘を鳴らしました、

それから11年経過しましたが、南区の圧倒的な公園整備の遅れを改善するために、さいたま市が具体的な対応をとってきたとは考えられません。


以上のことから、私としては南区の公園整備に真摯に向き合わないさいたま都市計画の変更について、全く賛同できません。


最後に強く確認しておきたいのは、震災への備えとしての公園の機能です。

1923年の関東大震災では沼影エリアは壊滅的な被害を受けた記録もあります。

公園には延焼防止や避難場所としての機能がありますので、このままではさいたま市の整備の遅れが原因で失われる生命が出る可能性が非常に高くなることを強く自覚して対応してください。

2016年12月19日月曜日

内谷中マンモス校放置問題の質問・提案への市からの回答


番外編の続きです。
平成28年12月14日付けで質問と提案への市からの回答がきましたので、こちらが出した質問の次に青文字で記入します(プリントを手で打ち込んだものなのでミスがあるかもしれません)。
藤原のコメントは赤文字で記入します。

三、質問
1,校庭面積が最低基準を満たしていないことについて
①中学校設置基準 附則2の「当分の間」とはどれくらいの期間と考えているか。
②中学校設置基準 第八条一項但し書き「地域の実態その他により特別の事情があり」の特別な事情とは何か。
③中学校設置基準 第八条一項但し書き「教育上支障がない」と考える根拠は何か。
 平成14年4月に施行された中学校設置基準は、この内施設及び設備等につきましては、平成15年4月以降に設置する際の基準とされています。設置基準が施行される前に設置された学校については、当分の間、なお従前の例によることができると規定があり、この「当分の間」につきましては、具体的な期間を定めていないものと考えております。
 「特別の事情」につきましては、現在内谷中学校の隣地または周辺に学校の校庭として使用できる土地が確保できないことが、「特別の事情」と考えております。
 また、現在、学校では、校庭の使用方法や時間割などを工夫しておりますので、教育活動に支障がございません。
「当分の間」という言葉を無いものとしていますね。
「特別な事情」については、提案4に書いたように内谷中周辺に市の所有している更地はあるので、「市に必要最低限の土地を確保する意欲がないため」と読めます。

あと、「教育活動に支障がございません」って、教育に関わる整備不足を指摘されて、主観・願望で回答してはならないと思います。
下の提案3を受け入れると、ここが崩されることが自覚できているのかと思うと、提案3を無視したことは極めて悪質です。

2,平成5年の武道場設置時の計画について
平成5年にそれまでテニスコートだった敷地に武道場が設置されました。
内谷中はすでにマンモス校だったので、このときに体育館を重層化するなど、より適切な対応ができたはずです。
この時点でマンモス校対策が一切取られなかった理由が知りたいので、武道場を設置するに至った経緯を明らかにする資料を出してください。
 武道場を設置するに至った経緯を明らかにする資料につきましては、存否が確認できておりません。
 
3,マンモス校対策プロジェクトについて
すでに教育委員会内でマンモス校対策プロジェクトが立ち上げられているそうですが、県内で1番のマンモス校・内谷中学に関しての具体策は全く見えてきていません。
まず、プロジェクトの議事録を提出してください。
そして、このプロジェクトを立ち上げたことで今までに達成した具体的な成果を教えてください。
また、仮に何らかの成果があるとしたら、なぜ内谷中学がその恩恵を受けられていないのかを教えてください。
 教育委員会では、過大規模校解消プロジェクト会議を設置し、学校用地に関すること、施設に関すること、通学区域に関することなど、様々な教育観児湯整備に関する調査研究を行っております。具体的な成果といたしましては、武蔵浦和駅周辺地区の通学区域の見直しや、辻南小学校とつばさ小学校の新設を行っております。
 過大規模校解消プロジェクト会議は、具体的な施策を立案するためのものではなく、庁内において過大規模校解消に向けた対策を検討するためのものであり、議事録は作成しておりません。
 現在、内谷中学校は過大規模校ではございませんが、今後、過大規模校となることも考えられるため、市長部局と連携を図りながら、武蔵浦和駅周辺の大規模マンションの開発状況や入居状況を踏まえた児童生徒数の推移に中止し、児童生徒が適正な教育環境の下で学校生活が送れるよう適切に対応してまいります。
ここは事実を捻じ曲げています。
この地域でマンモス校が問題になっているのは、沼影小学校です!
辻南小学校は、平成19年に文蔵小学校・南浦和小学校・辻小学校からの生徒を集めて作りました。
これらの小学校は過大規模校ではありませんでしたから、辻南小へ最も多くの児童が移動した辻小学校は学年のクラスが2か3に減ってしまいました。
本気で辻南小学校を過大規模校解消プロジェクトの成果と考えているなら、市政を行う資格がないと思いますが…。

平成26年度には内谷中学の学級数が31クラスで、過大規模校でしたが、さいたま市は何もしませんでした。
当面人口減少の見込みがない以上、即刻新設校を建設すべきです。

4,入学式・卒業式の保護者の制限について
さいたま市内で、入学式と卒業式で内谷中以外に保護者の入場を1名に制限をしている中学校はありますか。
 入学式・卒業式で内谷中以外に保護者の入場を1名に制限している中学校につきましては、学級数22以上の9校について調査いたしましたが、保護者の入場を1名に制限している中学校はありませんでした。
ふつうに式典が行えないのですから、「教育活動に支障がございません」(質問1への回答)ということはありませんね。

四、提言
1,学校の分離新設
武蔵浦和駅の再開発で、最優先すべきは小学校と中学校の新設です
新設校が必要なのは第七街区を中心とする場所ですので、ここに用地を確保して早急に中学校を新設すべきです。
また、下のブログに書いたように、南区はさいたま市内でも関東大震災での被害が特に大きかった場所です。
震災時に学校が一時避難場所になりますが、<資料2>にあるように、一人当たりの校庭面積・学校面積・体育館面積がさいたま市の区で全て最低です。
震災に備え、また最低限でも他区とのバランスを取るには、数校を新設すべき状態にあることを、市は強く認識すべきです。
 学校の建設につきましては、武蔵浦和駅周辺地域のまちづくりの進捗や、大規模マンションの開発状況の情報収集に努めるとともに、その状況を見ながら、適切に対応してまいりたいと考えております。
この状況のまま、すでに30年以上経過しています!!
また、避難場所は街づくりの根幹にかかわる問題なはずですけど、市長にはその認識が無いのでしょうか。

2,通学区域の見直し(これ以下の提言は、学校の分離新設が早急に達成されるなら不必要です。)
辻小学校からは白幡4丁目と6丁目の児童のみ内谷中に進学しますが、すべて南浦和中学に移行することが考えられます(現中3生は辻小から南中に約60名、辻小から内谷中に約20名ずつ進学し、内谷中では少数派に)。
辻小から内谷中学区に入る白幡4丁目と6丁目の児童は南浦和中学の前を通り抜けて辻小学校に通学していますので、埼京線の向こうの内谷中学より、南浦和中学のほうが親近感がありますので、南浦和中学に徒歩通学することの問題はそれほどないと思います。
同様に、田島中学への振り分けも吟味すべきです。
 通学区域につきましては、学校からの距離や通学時間だけではなく、学校設立以来の歴史的経緯や設備規模等を考慮しながら設定をしております。地元自治会及び子ども会等、多くの方々が「学校は地域で支える」という認識のもと、通学区域というまとまりで学校に関わっていただいております。
 ご提案にあります通学区域の見直しにつきましては、多数の児童の転校を伴うため保護者の皆様のご理解が不可欠であり、また、学校の運営や各種行事等にご協力をいただいている、自治会、子ども会、青少年育成会、各種ボランティア団体、スポーツ団体等、成熟した地域コミュニティの活動にまで影響が及ぶことから、ただちに実施することは難しい状況です。しかしながら、内谷中学校は生徒数の多い学校であると認識しておりますので、今後も慎重に検討を行ってまいりたいと考えております。
 このたびご提案いただいた内容につきましては、今後の事務の参考とさせていただきます。
この状況のまま、30年経ってます^^;。
一生懸命に言いわけを並べてますけど、みっともないだけです。
(リンク先、手引きの14/46のページに過大規模校解消方法が提示されています)

3,市役所と内谷中の保護者との連絡窓口の設置
文科省政令の中学校設置基準に達していない責任は全て市にあります(中学校設置基準1条3項)。
ですから、さいたま市(市長もしくは教育委員会学校施設課職員)は入学式など父兄が参加する行事等の場でルールと実態の周知をしてください(学校設置は校長・教頭など学校現場の仕事ではありません)。
その上で、意見上申・対策協議をする仕組みを作り、個々に対策をしてください。
 平成14年3月に文部科学省が定めた学校設置基準は、平成15年4月以降に開校する学校に適用されることから、内谷中学校におきましては、校庭の使用方法や時間割などを工夫し、教育上支障を生じさせないよう対応しております。
答えになっていません。

4,サブグラウンドと体育館の整備
三、1に書いたように、内谷中学の運動場(7767㎡)は657人以下向けのグラウンドで、480人分が不足しています。
480人分の校庭面積を中学校設置基準で計算すると3600+10×(480-240)=6000㎡以上が必要になります。
サブグラウンドは6000㎡以上が必要です。
突然この規模のスペースができるはずはありませんので、沼影市民プールの空き駐車場の活用など、できることから工夫を重ねていくべきです。
 施設の管理責任、生徒の移動時の安全確認等、課題がございますので、恒常的に他の施設を利用することは考えておりません。
既にサッカー部は家の負担でクーパーフットサル場を使って練習しています。
「できることから工夫を重ねるべき」だという主張すら受け入れないのですね。

5,教師の待遇について(職員室のスペース等と部活動顧問)
内谷中学校の職員室はすし詰め状態で、先生方のストレスも大変なものだいうのがもっぱらの噂です(市長も実際に現場をご覧になって下さい)。
自分用の机のない先生もいます。
速やかに職員室の拡張を実施して下さい。
にわかには信じがたいことですが、生徒数が195人でも1137人でも学校に配置されるコピー機が一律1校1台だそうです。
コピー機などは生徒数に応じた配置をしてマンモス校の先生方の負担を減らしてください。
また、今まで以上に部活動の外部コーチを積極的に確保して、先生方が生徒と向き合う余裕を持ってもらうべきだと思います。
 現在のところ、職員室の拡張希望は学校からございません。通常、学校から様々な要望等に対しましては、学校施設職員が現地確認し、現状把握をしている状況でございます。
 また、部活動の外部コーチの確保につきましては、教育委員会では、学校からの申請に基づいて、外部人材である部活動指導員を派遣しているところであります。現在、内谷中学校からも申請を受け、部活動指導員を派遣しているところです。今後も、予算の範囲内で、可能な限り学校の要請に応えられるよう進めてまいります。
内谷中学校がコピー機を増やすように要請しても受け入れられていないようですから、学校施設職員がサボっていたことが分かりました。
外部コーチについては、前向きな回答を頂けました。
部活顧問としての負担が、先生方が受け持っているクラスの生徒に向き合えていない原因の一つだと思うので、いい方向に行くことを願っています。

6,通信簿のミスの再発防止について
長男は中2の1学期に教師の手違いで国語の関心・意欲・態度をCにされたときは、帰宅してから号泣しました。
「二度とミスが出ないように」とお願いしている中、同じ学年の3学期には別教科で誤って定期テストの点数を0点とされて通信簿でCを付けられました(長男が3年間で付けられたC2個は、どちらも学校のミスです)。
続いて、中3の1学期も別の教科でミスが有りました。
これらは、思春期の中学生に、あってはならない仕打ちです。
息子のケースでミスの再発を防ぐには、息子が見る前に親がチェックするしか無かったと思います(「二度とミスがないようにお願いします」というお願いでは効果はありませんでしたから)。
他の手段があればそれでも構いません。
とにかく、同じ生徒に繰り返しミスが出ることが絶対に無いよう、厳重な手を打って下さい。
駅伝大会の代表を決める際も、事前に基準タイムを公表することで取り返しのつかないミスをなくしてください。
 通信簿のミスの再発防止につきましては、複数回のチェックや人を変えてのチェックをしたり、再確認した項目には記録をしたりするなど、ミスの再発防止に向けて具体的な方策をとるよう、指導いたします。
 また、駅伝大会の参加につきましては、任意で希望者を招集した後、事前に基準タイムを設定・公表し、タイムトライアル等で選手を選考するよう、指導いたします。
謝罪の言葉があるかと思いましたが、何とも思っていないのでしょうね。ミスの再発防止は中学校に直接繰り返し要請したことなので、効果が無いと思います(職務環境が悪すぎるので)。だから、一度ミスが出た生徒の通信簿には、親のチェックを入れるしかないと思います。
駅伝大会の選抜方法は、体育教師に一任してきた状況が改善されるようで何よりです。

7,公立高校入試の不利益について
二、2で説明申し上げたように、埼玉県内公立高校入試では、1次選抜~3次選抜まで全ての選抜で特別活動の記録(学級活動、生徒会活動、部活動の活躍を50点~120点程度で点数化する)を、当日点500点に加えて合否を決しています。
そもそも、生徒会や委員長職など、学校間の不均衡を是正しようがないものを点数化することに無理がありますので、この点数化をすっぱり止めてしまうことが最も合理的だと思います。
どうしてもこの差別的選抜制度を維持したいなら、特別活動の記録を点数化する合格者の枠を1割程度に限定したり、マンモス校が有利になる選抜方法もとったりして、平等原則に著しく反しないように配慮すべきことを県教委に要請してください(この提言は奇妙な感じもしますが、中学校間の不公平を放置するよりはましだと思います)。
また、さいたま市は当面の対策として所属する中学で不公平が出ないような工夫をすべきでしょう(月替り生徒会長や週替わり委員長のポストを作るのもおかしいと思いますから、やはり即刻「特別活動の記録」の点数化を廃止するのが妥当かと思われます)。
 埼玉県内公立入試に係る特別活動等の記録につきましては、各高等学校が何を何点得点化するかについて決定しております。ご指摘の通り、1学級(1学年の誤りかと…藤原)に在籍する生徒数が少なければ、委員会等に所属することができる生徒の割合が多くなることもあります。しかし、特別活動等の記録の得点については、生徒会活動や委員会活動のみではなく、学級活動、校内活動、部活動など、生徒の活躍を広く得点化しているものです。
 このことから、埼玉県教育委員会への配慮の要請は考えておりませんので、ご理解をいただきますようお願い申し上げます。
市長及びさいたま市教育委員会がさいたま市内の中学生のことを親身に考えていない事しか理解できませんでした。

8,駅伝大会について
スポーツで努力を重ねている中学生にとって、駅伝大会は中学校生活における貴重なイベントです。
しかし、駅伝大会に参加できる可能性は、どの中学に所属しているかによって大きな違いが出ています。
さいたま市内には生徒数195人~1137人の中学校があるわけですから、小規模校は合同チームを組む、大規模校は複数チームをエントリーをするなど、増やすべきは増やし、減らすべきは減らして大会運営に支障が出ないように配慮をしつつ、学校間で不均衡が出ないよう柔軟な対応をしてください。
 市駅伝大会は、県大会、関東大会、全国大会の予選を兼ねた大会であるため、1校1チームという参加形態になっておりますので、ご理解をいただきますようお願い申し上げます。
埼玉県内で見ても、最多の内谷中1137人と秩父市立大田中学校46人と比較にならない差異が出ていますので、ある程度の平等化を図るように主催団体に要請できないものでしょうか。

9,部活動の練習場確保について
内谷中にはテニスコートが1.5面しかありません(しかも、泥土のため利用できない時間も長い)。
中央区与野西中学は生徒数は内谷中の半分以下ですが、テニスコートが5面あります。
与野西中学のコートが多すぎるのではなく、内谷中のコートが少なすぎるのです。
内谷中学近隣にはテニスコートやフットサル場など、部活動で利用できる民間の施設がいくつかありますので、新設校の設置やサブグラウンドの確保ができるまでの期限を付けて、市の負担でそれらの施設を利用できるようにして下さい。
また、内谷中のすぐそばにあるロッテの二軍球場の施設の利用の可能性も探って下さい。
 各学校の部活動における練習場につきましては、学校長の判断の下、各部活が実態に応じて場所の確保を行っております。特定の学校の特定の部活動における練習施設確保について、市で負担をすることは難しいものと考えておりますので、ご理解をいただきますようお願い申し上げます。
この回答からは、市長及びさいたま市教育委員会にやる気がないことしか理解できません。

10,式典や運動会・球技大会の会場確保について
入学式・卒業式に両親が出席できるようにしてください。
運動会は生徒にとっては運動場が狭すぎる・親にとっては見学席が少なすぎる問題があります。
球技大会も、狭いグラウンド・体育館で10クラス対抗の球技を行うのは無理があるのではないでしょうか。
運動会と球技大会については、他の中学校と同じような環境を確保する工夫が必要ではないでしょうか。
 施設の管理責任、生徒の移動時の安全確認等、課題がございますので、恒常的に他の施設を利用することは考えておりません。
「イベントのときくらいは、さいたま市内の他の中学生と同じくらいの環境を確保してほしい」という提案なので、「恒常的に~」では答えになっていません。

さいたま市からの回答については、以上です。

2016年12月5日月曜日

さいたま市立内谷中学のマンモス校状態が30年以上放置されている件につき、市に提案をしました


番外編になります。

僕自身がさいたま市立内谷中学を卒業したのが、今から30年前です。
1学年10クラスでした。
中学2年生のときに武蔵浦和駅が開駅したので、駅ができる前からマンモス校でした。
それから30年、武蔵浦和駅周辺にはタワー型マンションが次々と建てられたので、少子化とは無縁の地域です。

平成14年に出された文科省の中学設置基準で、校庭面積の最低限度が示されました。
内谷中の7767㎡には最大で657人までしか収容できないこととされました。
それから12年経過した昨年度は、ここに1137人を収容しています。

狭いのは校庭だけでなく校舎も同様です。
たとえば、職員室には先生机をぎゅうぎゅうに詰め込んでいて、先生方の移動はサイドステップだそうですが、それでも先生全員の机を置くことができません。
こんな中、我が家の長男は3度の通信簿のミスなどのヒューマンエラーに見舞われました。

マンモス校の生徒は、公立高校の受験でも不利益を被ります。

すでに市議会では候補地を提示した上での新設校の設置が求められたり、中学生のために対策を取るべきだという要求が幾度もなされていますが、市は本当に何も対策を取っていません。


以下が市長への提案内容です。
6000文字を超えたため、3分割して提出しました。
2016年12月5日。



清水市長

さいたま市立内谷中学マンモス校放置問題について

現在、中学3年生の息子をさいたま市立内谷中学校に通わせているものです。
私も内谷中OBですが、長男は私が30才のときの子どもなので、ちょうど30年前に内谷中学校を卒業したことになります(中2のときに武蔵浦和駅開駅。当時も1学年10クラス)。
息子が小6のときの入学説明会で「会場(体育館)が狭いので入学式には各家族1名のみしか出席できません」と言われたときから、違和感を感じていましたが、息子を3年間通わせているなかで看過できない問題に幾度となく直面しました。
関係法規のチェックや文科省への問い合わせなどをしたところ、自分の母校ながら、内谷中学には問題があると気づきました。
以下、長文になってしまいましたが、目次のとおりに論を展開していきます。

「人生において、中学で過ごす3年間は掛けがえのない3年間であり、市や教育委員会は、万全の準備をして、生徒を迎えなければならない」というのが、茨城県の教育委員会に奉職していた岳父の言葉です。
さいたま市が日本一の教育都市を目指すと公言している以上、さいたま市にも当然そのような気概と責任感を持っていただけるものと考えております。

目次
一、関連法規…内谷中では文科省の定める「最低基準」が守られていません。
二、内谷中学の実情について…1,で内谷中学に通っている長男が今までに受けた不利益・弊害を挙げています。2,で公立高校入試で受ける不利益について書きます。
三、質問…一、と二に関する質問です。
四、提言…状況の改善についての提言です。
(注 数値については、昨年度の資料より引用。現在の中3の人数は、昨年の中2の生徒数から推定)

添付資料
資料1 平成27年度さいたま市内の生徒数・校庭・体育館面積・職員数
資料2 平成27年度さいたま市中学校区ごとの比較
資料3 平成27年度埼玉県内の中3人数を中学校ごとで多い順にソート

本文

一、関連法規

1,学級数について
・学校教育法施行規則 
第十七条(五十五条で中学に準用) 「小学校の学級数は12学級以上18学級以下を標準とする。ただし、地域の実情その他により特別の事情のあるときは、この限りではない。」

・義務教育諸学校施設費国庫負担法施行令 
第三条 「学級数が概ね12学級から18学級であること」

2,校庭の面積について
・平成14年中学校設置基準(平成14年文科省令第15号)
第一条 
 2  この省令で定める設置基準は、中学校を設置するのに必要な最低の基準とする。
 3  中学校の設置者は、中学校の編制、施設、設備等がこの省令で定める設置基準より低下した状態にならないようにすることはもとより、これらの水準の向上を図ることに努めなければならない。
第八条 校舎及び運動場の面積は、法令に特別の定めがある場合を除き、別表に定める面積以上とするとしたこと。ただし、地域の実態その他により特別の事情があり、かつ、教育上支障がない場合は、この限りでないとしたこと。
附則
 2 第二章及び第三章の規定並びに別表の規定の施行の際現に存する中学校の編制並びに施設及び設備については、当分の間、なお従前の例によることができる。
別表第2「運動場の面積」 
241人以上720人以下 3600+10×(生徒数-240)
721人以上  8400㎡

二、内谷中の実情について
1,学級数が多すぎることの実際の弊害
①入学式に親が出席できない
これは現在内谷中学三年生の長男が小6の時の話です。
父兄向けの入学準備説明会の席で、「体育館が狭くて収容できないので、入学式に参加できるのは各家庭1名のみです」と言われました。
我が家では入学式には母親のみが出席しました。
(<資料1>参照)

②クラス編成の問題
長男が中学二年生に進級したときに、「クラスに友だちがほとんどいない」とこぼしていました。
長男は学区通りに辻小学校から内谷中学校に進学したにも関わらず、長男が所属する2年5組には辻小学校から進んだのは男女とも1人ずつの計2人で、両親の知り合いは1人もいないクラスでした。
2年5組は一学期に学級崩壊をしたそうですが、学校がその連絡をしなかったため、親が学級崩壊の事実を知ったのは一学期が終わった後のことでした。
1学年に10クラスもあれば、公平・公正なクラス分けをしようとしても、現場の努力には限界があるのは分かり切ったことで、結果として、このように見落とされる生徒が出ることは避けられません

③その他、長男が3年間で遭遇したトラブル
a,中1の体力測定(演習)で、50メートルのタイムが他人の記録になり、生徒が混乱したそうです(1年7組~10組の4クラスの授業中)。
b,長男は中2の1学期と3学期で通信簿にCが付けられたが、どちらも学校側のミスと判明し、謝罪がありました。
c,中3の駅伝大会の学校内標準記録(事後の問い合わせで判明)を上回っていた長男が、駅伝大会の練習に呼ばれませんでした(駅伝大会終了後に判明したため取り返しはつきません。原因は教師のミスということですが…。)。

2,公立高校入試における不利益について
公立で中堅校の埼玉県立浦和東高校を例にして入試選抜基準を確認します。
第1次選抜(80%合格)の点数の内訳は、500点(当日点)+450点(調査書)+25点(面接)=975点になっています。
このうち、450点を占める調査書の中に、「特別活動の記録」として125点が計上されています。
その詳細は「学級活動」「生徒会活動」「学校行事」「部活動」「その他の活動」「本校の活動に関連する成果」で、各種委員長・生徒会長・実行委員長を務めれば大きく加点されることが分かります

さいたま市内の中学の比較をすると、中3の生徒数最多は内谷中(376名)で、最少は岩槻区桜山中学(61名)です。
つまり、さいたま市内で比べただけでも、特別活動の記録による加点をされる機会について、中学校によって6倍以上の差がでているのです。
埼玉県内の生徒数最少の秩父市立大田中学(3年生が15名)に電話で確認したところ、生徒会役員4名、委員会委員長7名の合計11名がここで加点されることが分かりました。
これを放置すれば入試制度として極めて大きな欠陥を容認することになります。
この極端な不平等に対して、県の教育委員会は全く是正措置を講じておりません。
(<資料3>参照。小鹿野町の長若中と三田川中はすでに廃校)

三、質問
1,校庭面積が最低基準を満たしていないことについて
文科省の中学校設置基準(の別表、ロ、運動場の面積)では、内谷中学の校庭(7767㎡)は、241人~720人向けの規模ということになり、生徒数をaとして計算すると、
3600+10×(a-240)=7767
a≒657人です。
最低基準で最大657人までしか収容できない校庭に1137名を詰め込んでいることになります(480人分の校庭が不足です)。
市長は見沼区にお住まいなので実感しにくいことと思いますので、見沼区で例えますと、見沼区内の中学生全員(3315人)を見沼区の大谷中学1校(25369㎡)に詰め込んだとしても、(25369÷3315=)7.65㎡/1人に留まり、内谷中の一人当たり6.83㎡よりも少し余裕があります。
本件について文部科学省の教育制度改革室に相談したところ、「たとえば、離島で校舎に隣接した校庭の面積がこの最低基準を満たすことができないという話を聞いたことがある。しかし、その場合も、少し離れた場所で、最低基準と同等の規模の運動場を確保をしている。」というお話が聞けました。
つまり、校舎に隣接する分が657名しかなくても、サブグラウンドで最低480人分を確保すればよいことになります。
内谷中のように大幅に最低基準を下回るにも拘らず、何ら代替措置が取られない中学校の存在に、教育制度改革室の職員は大きな驚きを示されていました。
そこで、文科省としても、一、2,中学校設置基準の八条に関して、下の三点が疑問だとおっしゃっていますので、お答え下さい。
①中学校設置基準 附則2の「当分の間」とはどれくらいの期間と考えているか。
②中学校設置基準 第八条一項但し書き「地域の実態その他により特別の事情があり」の特別な事情とは何か。
③中学校設置基準 第八条一項但し書き「教育上支障がない」と考える根拠は何か。
(①②③については文科省に報告します)

2,平成5年の武道場設置時の計画について
平成5年にそれまでテニスコートだった敷地に武道場が設置されました。
内谷中はすでにマンモス校だったので、このときに体育館を重層化するなど、より適切な対応ができたはずです。
この時点でマンモス校対策が一切取られなかった理由が知りたいので、武道場を設置するに至った経緯を明らかにする資料を出してください。

3,マンモス校対策プロジェクトについて
すでに教育委員会内でマンモス校対策プロジェクトが立ち上げられているそうですが、県内で1番のマンモス校・内谷中学に関しての具体策は全く見えてきていません。
まず、プロジェクトの議事録を提出してください。
そして、このプロジェクトを立ち上げたことで今までに達成した具体的な成果を教えてください。
また、仮に何らかの成果があるとしたら、なぜ内谷中学がその恩恵を受けられていないのかを教えてください。

4,入学式・卒業式の保護者の制限について
さいたま市内で、入学式と卒業式で内谷中以外に保護者の入場を1名に制限をしている中学校はありますか。

四、提言
1,学校の分離新設
武蔵浦和駅の再開発で、最優先すべきは小学校と中学校の新設です
新設校が必要なのは第七街区を中心とする場所ですので、ここに用地を確保して早急に中学校を新設すべきです。
また、下のブログに書いたように、南区はさいたま市内でも関東大震災での被害が特に大きかった場所です。
震災時に学校が一時避難場所になりますが、<資料2>にあるように、一人当たりの校庭面積・学校面積・体育館面積がさいたま市の区で全て最低です。
震災に備え、また最低限でも他区とのバランスを取るには、数校を新設すべき状態にあることを、市は強く認識すべきです。

2,通学区域の見直し(これ以下の提言は、学校の分離新設が早急に達成されるなら不必要です。)
辻小学校からは白幡4丁目と6丁目の児童のみ内谷中に進学しますが、すべて南浦和中学に移行することが考えられます(現中3生は辻小から南中に約60名、辻小から内谷中に約20名ずつ進学し、内谷中では少数派に)。
辻小から内谷中学区に入る白幡4丁目と6丁目の児童は南浦和中学の前を通り抜けて辻小学校に通学していますので、埼京線の向こうの内谷中学より、南浦和中学のほうが親近感がありますので、南浦和中学に徒歩通学することの問題はそれほどないと思います。
同様に、田島中学への振り分けも吟味すべきです。

3,市役所と内谷中の保護者との連絡窓口の設置
文科省政令の中学校設置基準に達していない責任は全て市にあります(中学校設置基準1条3項)。
ですから、さいたま市(市長もしくは教育委員会学校施設課職員)は入学式など父兄が参加する行事等の場でルールと実態の周知をしてください(学校設置は校長・教頭など学校現場の仕事ではありません)。
その上で、意見上申・対策協議をする仕組みを作り、個々に対策をしてください。

4,サブグラウンドと体育館の整備
三、1に書いたように、内谷中学の運動場(7767㎡)は657人以下向けのグラウンドで、480人分が不足しています。
480人分の校庭面積を中学校設置基準で計算すると3600+10×(480-240)=6000㎡以上が必要になります。
サブグラウンドは6000㎡以上が必要です。
突然この規模のスペースができるはずはありませんので、沼影市民プールの空き駐車場の活用など、できることから工夫を重ねていくべきです。
5,教師の待遇について(職員室のスペース等と部活動顧問)
内谷中学校の職員室はすし詰め状態で、先生方のストレスも大変なものだいうのがもっぱらの噂です(市長も実際に現場をご覧になって下さい)。
自分用の机のない先生もいます。
速やかに職員室の拡張を実施して下さい。
にわかには信じがたいことですが、生徒数が195人でも1137人でも学校に配置されるコピー機が一律1校1台だそうです。
コピー機などは生徒数に応じた配置をしてマンモス校の先生方の負担を減らしてください。
また、今まで以上に部活動の外部コーチを積極的に確保して、先生方が生徒と向き合う余裕を持ってもらうべきだと思います。

6,通信簿のミスの再発防止について
長男は中2の1学期に教師の手違いで国語の関心・意欲・態度をCにされたときは、帰宅してから号泣しました。
「二度とミスが出ないように」とお願いしている中、同じ学年の3学期には別教科で誤って定期テストの点数を0点とされて通信簿でCを付けられました(長男が3年間で付けられたC2個は、どちらも学校のミスです)。
続いて、中3の1学期も別の教科でミスが有りました。
これらは、思春期の中学生に、あってはならない仕打ちです。
息子のケースでミスの再発を防ぐには、息子が見る前に親がチェックするしか無かったと思います(「二度とミスがないようにお願いします」というお願いでは効果はありませんでしたから)。
他の手段があればそれでも構いません。
とにかく、同じ生徒に繰り返しミスが出ることが絶対に無いよう、厳重な手を打って下さい。
駅伝大会の代表を決める際も、事前に基準タイムを公表することで取り返しのつかないミスをなくしてください。

7,公立高校入試の不利益について
二、2で説明申し上げたように、埼玉県内公立高校入試では、1次選抜~3次選抜まで全ての選抜で特別活動の記録(学級活動、生徒会活動、部活動の活躍を50点~120点程度で点数化する)を、当日点500点に加えて合否を決しています。
そもそも、生徒会や委員長職など、学校間の不均衡を是正しようがないものを点数化することに無理がありますので、この点数化をすっぱり止めてしまうことが最も合理的だと思います。
どうしてもこの差別的選抜制度を維持したいなら、特別活動の記録を点数化する合格者の枠を1割程度に限定したり、マンモス校が有利になる選抜方法もとったりして、平等原則に著しく反しないように配慮すべきことを県教委に要請してください(この提言は奇妙な感じもしますが、中学校間の不公平を放置するよりはましだと思います)。
また、さいたま市は当面の対策として所属する中学で不公平が出ないような工夫をすべきでしょう(月替り生徒会長や週替わり委員長のポストを作るのもおかしいと思いますから、やはり即刻「特別活動の記録」の点数化を廃止するのが妥当かと思われます)。

8,駅伝大会について
スポーツで努力を重ねている中学生にとって、駅伝大会は中学校生活における貴重なイベントです。
しかし、駅伝大会に参加できる可能性は、どの中学に所属しているかによって大きな違いが出ています。
さいたま市内には生徒数195人~1137人の中学校があるわけですから、小規模校は合同チームを組む、大規模校は複数チームをエントリーをするなど、増やすべきは増やし、減らすべきは減らして大会運営に支障が出ないように配慮をしつつ、学校間で不均衡が出ないよう柔軟な対応をしてください。

9,部活動の練習場確保について
内谷中にはテニスコートが1.5面しかありません(しかも、泥土のため利用できない時間も長い)。
中央区与野西中学は生徒数は内谷中の半分以下ですが、テニスコートが5面あります。
与野西中学のコートが多すぎるのではなく、内谷中のコートが少なすぎるのです。
内谷中学近隣にはテニスコートやフットサル場など、部活動で利用できる民間の施設がいくつかありますので、新設校の設置やサブグラウンドの確保ができるまでの期限を付けて、市の負担でそれらの施設を利用できるようにして下さい。
また、内谷中のすぐそばにあるロッテの二軍球場の施設の利用の可能性も探って下さい。

10,式典や運動会・球技大会の会場確保について
入学式・卒業式に両親が出席できるようにしてください。
運動会は生徒にとっては運動場が狭すぎる・親にとっては見学席が少なすぎる問題があります。
球技大会も、狭いグラウンド・体育館で10クラス対抗の球技を行うのは無理があるのではないでしょうか。
運動会と球技大会については、他の中学校と同じような環境を確保する工夫が必要ではないでしょうか。

以上がさいたま市立内谷中学校のマンモス校放置問題に対する対策の提言です。
生徒の成長に大きくかかわる事ですから、日本一の教育都市・さいたま市にふさわしい迅速な対応をお願いいたします。

藤原俊裕

添付資料1 さいたま市内の中学校56校分の生徒数・職員数・校庭面積・体育館面積の一覧
赤字は平均の半分以下で、いわゆる赤点ですね。
旧浦和市政の残した傷跡に見えます。


添付資料2 さいたま市の中学校の区ごとの比較
さいたま市南区にある中学校は、1人当たりの校庭面積が他の区の中学校の半分くらいしかありません。



添付資料3 埼玉県内すべての中学校の中3生の人数一覧
最多がさいたま市立内谷中学376人、最少が秩父市立大田中学15人です。
公立高校の受験制度の不公平な仕組みの撤廃は当然のことです。

2015年6月9日火曜日

さいたま市だけ、「目標」の不思議

地域主権改革の一環として、それまで都市公園法で定められていた公園関係の数値が平成23年からは、各地方自治体の条例で設定されるようになりました。

他の政令市や、埼玉県内の主要都市の公園関係の条例を見ると、一人当たりの公園面積について、一般に都市公園法施行令の「標準」という言葉が使われていますが、さいたま市都市公園条例だけ、「目標」という言葉が使われています(下表参照)。

標準という言葉は、「DVDの次の業界標準規格はブルーレイだ」のように、それから外れると使いものにならないという意味で強い拘束があります。
条例で「標準」を採った自治体は公園面積の増加に向けて年間計画を立てるなどの必要性が出てくるでしょう。

一方、「A中学バスケ部は県大会出場を目標にガンバっています」のように、目標は実現を目指す水準を示すために使われます。
これでは「公園を作るのを目標にして頑張ります。結果にコミットしません。」と言えそうですが…。

そこで、目標標準で違いがあるのではないかと、さいたま市都市公園課に質問したところ、「特に違いはない」という返事がありました。
それならば、さいたま市南区の一人当たり公園面積が、目標標準の実質3分の1程度しか整備されていないのですから、中期・長期の計画を立てて、不足する57ヘクタールを確実に充当していくべきです。


政令市の都市公園関係の条例一覧


政令市一覧公園関係の条例での文言サイズ
※都市公園法施行令
(条例の元になった政令)
標準(1条の2)市町村全体で10㎡/人 以上
市街地で5㎡/人 以上
札幌市標準(2条)全体で13㎡/人 以上
市街地で10㎡/人 以上
仙台市標準(2条)全体で10㎡/人 以上
市街地で5㎡/人 以上
さいたま市目標(1条の2)全体で10㎡/人 以上
市街地で5㎡/人 以上
千葉市標準〈1条の3)全体で10㎡/人 以上
市街地で8㎡/人 以上
横浜市標準(3条の3)全体で10㎡/人 以上
川崎市標準(2条の2)全体で10㎡/人 以上
相模原市標準(2条)水とみどリの基本計画で設定
(平成31年までに6.3㎡/人 以上)
新潟市標準(2条の3)全体で10㎡/人 以上
市街地で5㎡/人 以上
静岡市不明緑の基本計画の長期目標に
22.3㎡/人 以上とあり
浜松市標準(2条)全体で10㎡/人 以上
市街地で8㎡/人 以上
名古屋市標準(3条の2)全体で10㎡/人 以上
京都市基準(1条の2で施行令・標準を引用)都市公園法施行令と同等
大阪市標準〈2条の3)全体で5㎡/人 以上
堺市標準(4条の2)全体で10㎡/人 以上
神戸市明記なし(1条で施行例・標準を引用)都市公園法施行例と同等
岡山市不明緑の基本計画で、公園・緑地などの
確保量を20.6㎡/人 としている
広島市不明不明
北九州市標準(3条の2)全体で10㎡/人 以上
市街地で5㎡/人 以上
福岡市標準(3条の3)全体で10㎡/人 以上
熊本市標準(1条の3)全体で10㎡/人 以上
市街地で5㎡/人 以上



埼玉県内の主要都市の一覧

近隣市の一覧公園関係の条例での文言サイズ
さいたま市目標(1条の2)全体で10㎡/人 以上
市街地で5㎡/人 以上
川口市標準(4条)全体で10㎡/人 以上
市街地で5㎡/人 以上
蕨市標準(1条の2)全体で5㎡/人 以上
川越市標準〈1条の3)全体で10㎡/人 以上
市街地で5㎡/人 以上
戸田市標準(1条の3)全体で10㎡/人 以上
市街地で5㎡/人 以上
上尾市標準(2条)全体で10㎡/人 以上
市街地で5㎡/人 以上
越谷市標準(1条の2)全体で10㎡/人 以上
市街地で5㎡/人 以上
熊谷市標準(1条の3)全体で24㎡/人 以上
市街地で5㎡/人 以上
所沢市標準(1条の2)全体で10㎡/人 以上
市街地で5㎡/人 以上
春日部市標準(1条の3)全体で10㎡/人 以上
市街地で5㎡/人 以上
秩父市標準(4条)全体で10㎡/人 以上
市街地で5㎡/人 以上
狭山市標準(1条の3)市町村全体で10㎡/人 以上
市街地で8㎡/人 以上
志木市標準(2条)全体で10㎡/人 以上
和光市標準(3条)市町村全体で10㎡/人 以上
市街地で5㎡/人 以上
新座市標準(4条)市町村全体で10㎡/人 以上
市街地で5㎡/人 以上




2015年6月2日火曜日

公園遊具の撤去が、さいたま市に集中!


子どもたちがのびのび遊べる公園を探して「埼玉県」「アスレチック」で検索したときに、「公園へ行こう」というホームページがヒットしました。

この中で、さいたま市の公園の「遊具」が「撤去」されたという記述が目立ったので、カウントしたところ、埼玉県内と近隣の県外の公園の中に、遊具が撤去されたという記述は5件あり、4件がさいたま市内の公園の遊具でした

HP内の記述順に書き出します。
その下に、2,大崎公園と、4,彩湖公園については、自分で撮影した写真があるので、遊具の撤去前と撤去後の写真を並べてみました。


1,岩槻文化公園(さいたま市岩槻区)
木製の大型遊具とローラー滑り台が撤去

2,大崎公園(さいたま市緑区)
宇宙ステーションが撤去

3,市民の森・見晴公園(さいたま市北区)
小さな遊具(アスレチックとは言わない?)が撤去

4,彩湖公園(さいたま市桜区)
大きなクワガタの遊具が撤去

5,伊奈町 町制施行記念公園〈伊奈町)
フィールドアスレチックコースが全て撤去


彩湖公園の遊具の変遷

市の職員の犯罪行為によって整備が滞っている彩湖公園ですが、かつて存在したクワガタの遊具(足が多いので、僕は大グモの遊具だと認識していました)は、下の写真のとおりです。

2007年3月23日撮影 @彩湖公園
2006年12月2日撮影 @彩湖公園

2005年8月28日撮影 @彩湖公園
 上の三枚以外にも、このクワガタの遊具で遊ぶ姿が(バッタ・カマキリの遊具よりも)いちばん多く撮影されていましたので、子どもたちにとってこれがお目当ての遊具であったことは明らかです。
2015年5月5日撮影 @彩湖公園
これが、市の職員の談合の後に、下のような小さな遊具にグレードダウンしています

2015年5月5日撮影 @彩湖公園

上の二枚が小さいので全体を撮れていないのかと思い、
さいたま公園ナビで確認しましたが、このサイズで間違いありません。

消えた大崎公園の宇宙ステーション

大崎公園の宇宙ステーションがいつの間にかすっかり更地になっていたのには驚きました。
園内には、子供向けの大型遊具が新設されていましたが、写真で比べてみても、宇宙ステーションとは規模が違います。

2006年4月2日撮影@大崎公園

2006年4月2日撮影@大崎公園
2006年4月2日撮影 @大崎公園
以上が撤去前の宇宙ステーションです。
下が撤去後の様子です。
2015年5月6日撮影 @大崎公園
宇宙ステーションの跡地はこの辺りだと思います。更地になっています。

2015年5月6日撮影 @大崎公園
宇宙ステーションの代わりなのでしょうか、12才までの子供向けの遊具が新設されていました。

行政サービスの低下をみると、さいたま市では急激な過疎化が進んでいるかのような錯覚を感じます。
しかし、さいたま市の人口は増加を続けています。
公園を管理する市職員の公文書偽造や談合事件などの数多くの犯罪と、公園整備の低下が無関係とは思えません。

市民や市議会の市政への厳しい監視が欠かせません!!

荒川彩湖公園の官製談合事件まとめ

地元でカマキリ公園という名前で親しまれている彩湖公園の遊具の改修工事で、さいたま市南部都市・公園管理事務所の職員が逮捕・起訴された事件をまとめます。

さいたま市南部都市・公園管理事務所の市職員の不祥事についてはすでに「さいたま市職員の不正と百条委員会設置を新聞記事で追う(2012年10月、11月の記事から)」で当ブログで取り上げています(1年で公文書偽造318件の疑惑)。

これらは、旧浦和市時代からの市の体質であり、このために市内の公園整備が遅れ、子どもたちが迷惑を被る原因となった、大きな問題です。



事件の概要

平成21年と22年彩湖公園の老朽化した遊具を取り替えるためにさいたま市が業者に工事を発注した。

→ しかし、約2千万円を受領した業者が、工事をしなかった

→ そして、官製談合防止法違反罪などで、さいたま市南部建設事務所主任が逮捕・起訴(㍻27年2月26日に懲役2年6ヶ月、執行猶予4年、追徴金49万8750円の有罪判決@さいたま地裁)された。

さいたま市は談合相手の業者に対して、平成21年度分の工事費997万5千円と、20年度分987万円の、計1984万5千円を請求した(平成26年の年末まで未返還

問題点


1、2千万円の規模の工事に対して、捜査関係者が「市がなんで分からなかったか分からない」とひと目で分かる偽装工作を見抜けなかったさいたま市の管理体制の甘さ

2、2012年の百条委員会騒動では1年で318件の公文書偽造疑惑が出ました。もはや、旧浦和市から引き継がれた談合体質
有罪判決が下った主任のフェイスブックです。
「でっち上げ」を公言してます。
まともな感覚ではこんなことはできないはずです。
3、北区選出の吉田一郎市議のレポート(2014年12月号3面)に、2012年の百条委員会の経緯が書かれています。
「(前略)ところが、自民・公明・民主・共産などの各政党・会派は、事前に「全会派を代表して、高橋勝頼議員だけが質問することにしよう」と申し合わせ、臨時議会はたった1時間で終了。田崎容疑者が自ら書き込んだ「でっち上げた書類」については、追求しないままでした。」
このような、市議会のチェック体制の甘さも、談合体質を温存する原因だと思います。

さいたま市は公園費用として年間に50億円前後の税金を使っています。
しかし、実際に用地取得や公園整備に使われた額が何割になるのかは、分かったものではありません。
現に、埼玉県と周辺の公園ガイドをしてくれるホームページの公園一覧を見ると、さいたま市の公園にのみ、「遊具撤去」の文字が見られます。
人口増加が進む政令市の遊具ばかりが撤去されている事実と、今回の談合事件の因果関係を明らかにすべきです!